小学校1年生の5月下旬、登校渋りが始まった長女。
無理矢理登校させても良くならず、結局休みがちになり、2学期は挨拶だけで帰ったり、放課後に行くような日が続きました。
冬になると徐々に学校で過ごせる時間が長くなり、3学期はトントン拍子に回復し、朝から一人で家を出られるようになりました。
そして、最近、1週間(5日間)連続で、朝から一人で通えました。
本当に、嬉しい。
これから学年末となり、春にはクラス替えがあります。
その後も、プールや運動会など、長女未体験の行事が待ち構えています。
不安要素はまだまだあります。
でも、ここまで来れました。
学校のことで苦しんでいる親子さんへ、私が体験した反省点や、やってみてよかったことなどを書きます。
私も、悩んでいたときは、不登校の子の親御さんのブログなどを読み漁り、同じような状況の人がいないか探していたからです。
同じようなお子さんが、どうなったのか、どう回復していくのかが知りたかったのです。
そんな状況の親御さんへ、少しでも力になれれば幸いです。
新しい記事のお知らせ
2017年5月、お子さんが「学校へ行きたくない!」と言った時に、最初に読んでいただきたい記事を書きました。
応急処置をお探しの方は、こちらの記事の方がマッチするかもしれません。↓
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【学校へ行きたくない!】と言われた時の対応。後悔している親が反省点を語る
先日、1年生の1学期に不登校になって3学期に回復した長女の様子を、一連のシリーズ(全5回)で書きました。 記事に対するご感想をいただいたり、やりとりをさせていただいた中で、「低学年の不登校」で悩み、縁 ...
最初に
一口に「不登校」と言っても、その原因はさまざまです。
学校の先生・SCにも知ってほしい:不登校の子どもに何が必要か (子どものこころと体シリーズ)より引用
長女は最初は、図工がイヤ、給食がイヤなど色々言っていましたが、根本的な「学校へ行きたくない理由」は、自分でもよく分かっていません。
低学年の不登校ではよくあることだそうです。
(スクールカウンセラー談)
上の引用部分から消去法をして、残ったものを引っ張ってくると、長女の場合、
✕? 発達の問題や精神疾患
以上の2点が関係性が深いです。
本人の性格
例えば、他人が厳しく叱られている時に、自分には関係ないと聞き流せるタイプ、叱る声に委縮してしまい自分まで気持ちが滅入ってしまうタイプなど、人はさまざまです。
敏感な性格の子どもは、本人は気がついていなくても、入学後の環境にストレスを感じてしまう傾向にあります。
(詳細は書籍、ひといちばい敏感な子にて。)
長女もそうです。
長女のターニングポイントらしき部分は、発表した内容を担任に「説明なく却下」されたことに疑問とショックを感じ、今まで気を張って通っていた部分が踏ん張れなくなった時。
却下の経緯はよく分かりませんが、長女が先生の指示と違うことをしたのだと思います。
繊細すぎるんです。気持ちが。
スクールカウンセラー(以下、SC)によると、1年生への対応としては、先生の対応は問題ない。
大抵の1年生なら、「なぜ?」「どうして?」と理由まで考え込まない。
(考えたとしても、引きずらない)
これが、相手が4年生だったとしたら、先生も理由を説明をした上で対応するとのこと。
そんな、敏感で考え込む性質と、年少児の妹よりも幼い性質も合わせ持っていて、行き渋りが始まった頃の長女はアンバランスな感じでした。
現在、顕著な幼い性質(家族と居る時)というのは、
- 私とやたら手を繋ぎたがる
- 自宅のトイレに一人で行けなくなった
- 「嫌でも学校は行くところ」(※)が理性的に受け入れられない
- かんしゃくを起こす
(前から二つは、私が強制登校をさせるので精神が不安定になっていたと思います。反省点です)
(学校では一人でトイレに行くし、かんしゃくを起こしたことはありません)
※「学校へは嫌でも行く」という決めつけに対する賛否の議論はここではしません。
「他のクラスメートは嫌なことがあっても登校している事実」を理解しようとしているか、という点です。
アンバランスなのは、心の成長の過渡期だったからだと思います。
今では、この特徴は全て消えました。
それから、長女は、幼稚園の年少と年中のときに登園渋りがあり、両学年とも、1月になったらパタッと嫌がらなくなった過去があります。
SCによると、長女は新しい環境に慣れるまでとても時間がかかる性質で、約1年かかって少しずつ慣れ、自分の中で納得していくのでは?とのこと。
「それが、この子のペースなんですよ」と、言われました。
発達の問題や精神疾患?
- 教室に入れないから、アサガオの重い鉢を持ったまま、廊下に30分立ち続ける。
- 教室への一歩がなかなか踏み出せない。廊下に30分以上いる。
- 教室に入れても、後ろの壁に張り付き、動けない。
- 自分の席まで行っても、授業が終わるまで教科書も広げず、ずっと立ったまま。
- 先生が手渡してくれたプリントをわざと床に落とす。
- 学校にいる間は、青ざめて生気がなく、表情が虚ろ。
母子登校で、そんな長女を見て、正直、全く理解できなかった。
誰も見ていないのだからアサガオの鉢は床に置いたらいいし、ランドセルから教科書を出すのってそんなに手間だろうか?
プリントをわざと落とす、教科書を指示通りに開かないなど、長女のおかしな姿に、親として薄情だけど「異常だな」と感じた。
担任が言うには、登校渋りが出る前の長女は、そのような問題行動は一つもなかったらしい。
その頃数回あった、家庭でのかんしゃくの件も気になっていたし、もともと音や匂いにも敏感なので、SCに「発達障害では?」と尋ねました。
すると、答えは「No」でした。
「聞き取りをして、少しでも疑いを感じた場合はすぐに言いますし、〇〇ちゃんと接して、そこまで感じていません」
と、SCは少し心外な表情をしていました。
その時、カウンセリングは4,5回目。
その後、「発達障害」の定義や、長女はなぜ当てはまらないかを聞かされました。
簡単に書くと、当時の長女は「発達障害の性質(※)を持っているかもしれないが、それが日常生活に支障をきたす程のレベルではないから」とのこと。
それを聞いた時は、「気質があるのに診断が下りないって、必要な支援を得られず一番良くないパターンじゃ?」と目の前が暗くなりました。
※例えば、先に挙げた「先生から配られたプリントを落とす」は相手の気持ちを考えられない=「社会性の欠如」となるらしい。
色々ありましたが、元気と自信を取り戻して登校している現在の長女からは、私が見た異常なほどの頑なな様子は一切感じられません。
混乱と不安の中の一時的な姿だったのかな?と思います。
そこで、SCの言葉と、現在の健全な様子から、不登校の要素としての「発達の問題や精神疾患」は当てはまらないと考え、✕をつけました。
次記事に続きます
前置きが長くなったので、続きは次記事に。
次の記事からは、長女の不登校を「混乱期」「他罰期」「内面成長期」「行動探索期」「自己実現期」に分けて、それぞれの様相や感じたこと、やってみてよかったこと、反省点などを書きます。
「序章」当記事です。
続きはこちら⇒「その1」小学生の不登校1「混乱期」心身症の時期。娘は頭痛と無気力に悩まされた。
「その2」小学生の不登校2「他罰期」と「内面成長期」じっくりと回復を待つ。
「その3」小学校の不登校3「行動探索期」最初の一歩を踏み出すとき。
「その4」小学生の不登校4「自己実現期」できることが増え、不登校解消へ向かった。