前回の続きです。
当記事で完結します。
目次
前回のおさらい
不登校気味の長女を、昔のように無条件に愛することが出来なくなり、悩んだ私は、ネットサーフィンで辿り着いたブログ、
自分の子供を愛せないときの話 - 心鈴泉-心理学とカウンセリング
のエントリーを読み、
【自分の心の中で、未解決のまま放置している課題】があるのではないかと気付いた。
そして、思い当たる自分の過去の出来事に目を向けることにした。
前回記事↓
-
以前のように「子どもを愛せない」ことに悩み、原因発見のヒントを得た話
今回の記事は、公開するか相当迷いました。 でも、ここに書くことで、忘れっぽい私が後々読み直して、今のすがすがしい気持ちへ立ち戻ることができる。 たくさん悩んで、泣いて、考えて、この結論に至ったことを思 ...
過去のエピソードⅠ
死にたくても登校した
中学生(公立)の時に、グループ内で突然無視され、学校へ行きたくない時期があった。
本気で「死にたい」と思った。
集団での意図的な無視はいじめだと思う。
中学生という多感で閉塞的な時期。
当時は、そのグループが私の生活の全てだったので、絶望的だった。
そして、誰にも言えなかった。
前の学年で仲が良かった子や、部活の友だちは他のクラス。
その子達と遊ぶ放課後が唯一救われる時間で、その時間に暗い話をしたくなかった。
親には、心配をかけたくないのと、変なプライドから言えなかった。
本当は、「学校へ行きたくない、死にたい」のに、苦しみながら一日も休まず登校した。
結局、臆病な自分には本当に死ぬ勇気なんかなくて。
重苦しい気持ちを引きずったまま始まった2学期。
その途端、無視が無くなっていた。
あれが何だったのか分からない。
その学年の他の記憶が特にない。
長女への反発
長女が「学校へ行きたくない」と言うまでは、中学での出来事は遠い記憶のかなたへ封印されていた。
わざわざ、あの時つらかった気持ちを思い出したくなかったから。
その気持ちが、長女の不登校で呼び起こされた。
過去の出来事への【嫌悪感】。
学校でいじめられてもいないのに、簡単に学校を休む長女を「すべて受け入れて無条件に愛そう」としても、出来ない。
出来ないことが、苦しい。
消化する
長女を以前のように愛せなくなってしまったのは、登校拒否する長女に過去の自分がちらつき、過去の出来事への【嫌悪感】を重ねていたからだった。
- あの時、死にたくなるほどつらかったけど、今は幸せに楽しく暮らせているね!
- あの時つらかったから、他人に同じことをしてはいけないと思って、実行している。素晴らしいね!
- あの時の私は、よく頑張ったよ!
忘れて無かったことにするのではなく、自分でたくさん認めて、嫌悪感を消化しようと努力している最中です。
これが効いているようで、だんだんと長女のことを不登校以前のように可愛いと感じられるようになってきました。
過去のエピソードⅡ
褒められた記憶がない
両親は、厳しい面もあったけど、何不自由なく、私を育ててくれました。
とても感謝しています。
ただ、反面教師に思っている点が二つあります。
- 幼少期~中学生の頃に、自分の趣味や特性で褒められた記憶がない
- 入りたい部活のことで相談したら、「あんたには無理」とすぐさま却下されて幻滅した
小学生の頃、私は漫画やイラストを描くことが好きだった。
でも親から認められたり、褒めれたことがなかった。
貶されたこともないので、ひょっとすると、元々恥ずかしがりやな私が、親に作品を見せたことがないのかも?
普段会わない親戚のおじさんに趣味を話すと「おじさんはよく分からないけれど、良い趣味だね、頑張ってね」と笑顔を見せてくれたり、
親戚のおばさんが「私もイラスト描くの好きなのよ」と言って可愛いお姫様を描いてくれたり、
そんな少しの交流ですら鮮明に覚えているくらい、家族には何も言われたことがない。
部活のことは、私の体力や過酷な環境を心配して「無理」と言ったのだろうけど、こちらの気持ちを話す前に却下しなくても…と悲しくて、後で泣いた。
それ以降や現在の両親との仲は良好で、さきほど例に挙げた二つの事象が、私と両親の間に何か影響を与えていることは、全くない。
(社会人になってからは、同居中でも自由自適に好き勝手に過ごせました)
でも、自分に子どもができた時に、
「私なら子どもの趣味が気になるし、褒めて伸ばしたい。自信をつけて、外へ向けてどんどん発信してほしい」
「子どもが『やりたい』ことには、拒否ではなく出来る限り応援する。無理なのか出来ることなのかは、本人が決めたらいい」と思った。
それは、今も変わっていない。
長女への反発
そこで、長女が生まれてからは、
- 長女の好きなことに興味を持ったり、長女の特性(性格や頑張ったことなど)を褒めるように心がけてきた
- 長女が「やりたい!」と言ったことは、拒否から入ることなく、可能な限り経験させてきた
…しかし、長女の現在は…
- 家では好きで得意なことでも、学校では「嫌だ」と言って、しない
- 「やりたい」と言って始めた習い事を数か月で辞める
親の思い通りにはいかないのが育児。
そもそも、親と子とは言え、他人です。
でも、落胆してしまうんですよね…。
そんな負の気持ちが溜まっている時に、長女が登校拒否している姿を見ると、エピソードⅠの【嫌悪感】とあいまって、長女のことを以前のように愛せなくなってしまっていた。
消化する
- 高校生からは、親も色々と認めてくれたよね。そっちを注目しよう!
- 今、家族である主人は、好きなことをやらせてくれて、認めてくれている、なんて幸せなんだ!
- 過去に縛られることなく、現在をよく見よう!
親のことは大好きです。
これは、自分が歳を取れば取るほど、実感しています。
今は遠方で暮らしているのでめったに会えないことと、自分が親になり「親」の気持ちが分かるようになったからかな。
長女に関心を持って、関わって、褒めて認めたことは、将来マイナスにはならない。
今の反応ではなく、未来を見据えて、主人からもらった愛を同じように娘たちに分け与えよう。
そう思えて、無条件に愛することは難しくないと、今までできていたよと、思い出すことができた。
まとめ
子どもを愛せない、子どもに【嫌悪感】を感じる時は、自分の中に【未解決のまま放置している課題】や【弱点や苦手】がないかどうか、過去を振り返ってみると、解決の糸口が見つかるかもしれません。
私のように課題が見つかった方は、自分を認めて、許して、開放してあげてほしいです。
今回、自分の過去を見つめ直すことで、子どもの課題と自分の課題は別問題だと感じました。
つらい過去を掘り返すことは苦しいですが、子どもを無条件に愛せなくなった原因が、子どもと対峙する現在の自分にではなく、自分の過去にあったのだと気づき、親としての自信を少しずつ取り戻しつつあります。
同じように悩んでいる親御さんの胸のつっかえが取れますように。
無条件の愛を取り戻せますように。
祈りを込めて。
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前回記事で引用させていただいた、心理カウンセラーの心鈴泉 安見さん(@shinrinsen)のブログは、すごく勉強になります。
穏やかな語り口で、すぅーっと、心に染み入る感じが好きです。
特に、「もっと早くに知っておきたかったよ」と感動した記事↓
好きな人ができたときに知っておいてほしいこと - 心鈴泉-心理学とカウンセリング
娘たちが中高生になって本気の初恋をする頃に読んでほしいなー。
絶対プラスになる。
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