タングラム斑尾へ向かっている途中、長女が「あれ何!?」と声を上げた。
…象?
象のオブジェが佇む交差点の名称が「野尻湖」。
流れる車窓の中に「ナウマンゾウ博物館」の看板が見えた。
旅行の最終日に立ち寄ることにした。
目次
野尻湖ナウマンゾウ博物館
野尻湖は上信越自動車道、信濃町インターからすぐのところにある。
そういえば、ナウマンゾウのことはよく知らないのに、なぜ【野尻湖=ナウマンゾウ】とすぐ思いつくのだろう。
小学校で習ったような…?
主人に尋ねると、やっぱり小学校みたい。
骨が出たとか何とか?その程度しか覚えてない。
博物館は、野尻湖湖岸から少し陸に入ったところに建っていた。
駐車場に停まっている車は1台。ゆっくり観れそうだ。
長女は、「何なの?ゾウなの?」と小さなモニュメントにウキウキ近寄り、「マンモスに似てるなぁ」と、首をかしげた。
長女は人類の進化が好き。
その中でも特にネアンデルタール人が好きなので、イラストなどによくセットで出てくるマンモスも好きなのだ。
NHKスペシャル生命大躍進第3集で覚えた、マンモスの鳴き声の真似が何気に上手い。
マンモスとナウマンゾウの差が分からないので、長女の問いかけに答えられない。
「中で、そのへん分かると思うよ」と入館を促した。
展示室の様子
入館料を払い、展示室に入ると、実物大ナウマンゾウがお出迎え。
牙から尾までの長さ、約6m。
肩までの高さ、約2.8m。
ナウマンゾウの足元にボタンがあって、押すと専門家によって復元された鳴き声が流れる。
「パオーーーン」だけだと思ったら、
「パオーーーーン、パオーーーン、パオーン、パオーーーン!」のように、エコーがかかって徒党を組んだ鳴き声だったから面白かった。
長女と「何匹おんねん!?」と、つっこんでしまった。
中はこじんまりしていて、懐かしい感じだった。
館内で「野尻湖人」と称される古代の人々がナウマンゾウを解体した石器や、ナウマンゾウの骨や歯の化石など多数展示されている。
学習コーナーでは、折り紙でナウマンゾウを作ったり、野尻湖やナウマンゾウに関する書籍を読むことも出来る。
展示品に関するクイズが用意されていて、二人とも楽しそうにクイズの答えを探して歩き回っていた。
長女「ここのクイズ、結構面白かった」
途中、展示品を見て「これは何?」と訊かれるので分かる範囲で説明をして一緒に楽しんだ。
ストーブが、シューと音を立てて部屋を温めている。
静寂が心地よく、主人は椅子に座ったまま目を閉じてうとうとしている。
私は学習コーナーの冊子が気になって読んでいた。
子供向けでも容赦のないマニアックさ。
骨髄を食べるとか、骨を茹でてクサイとか刺激的(笑)
子ども達の満足いくまで、のんびり滞在できた。
途中、お父さんと幼児の息子さんの親子が来た。
古代のロマン
ところで、マンモスは400万年前から約1万年前まで生きていたらしい。
ナウマンゾウは、およそ40万年前から2万年前。
野尻湖から出土する石器や骨器はおよそ4万年前の物とのこと。
その頃生きてた人は何人?原始人?原人?
4万年前に生息していたとされるのは、
ホモ・エレクトス(原人)
ホモ・ネアンデルタレンシス(ネアンデルタール人。現在は”旧人”という名称は使わない)
ホモ・サピエンス(現生人類)
石の武器で、3m超の象を狩るって、勇敢すぎるわ…。
日本人のルーツに関する資料を持っていないので「野尻湖人」がどの種に当たるのか分からないけれど、すごい時代だなぁと思う。
大陸では、違う種どうしが出会うことがあったのか?
戦いになったりするの?混血は?
気になりだしたらキリがない。
お土産売り場
展示室の外(ロビー)に、小さなお土産売り場がある。
クイズの答えもここにある。
「石器作りキット」が気になった。小さな三葉虫の化石が500円くらいで売っていた。
小さなアンモナイトは2,3千円だった。三葉虫、安い(笑)
子ども達は、小さなナウマンゾウのぬいぐるみを「買って買って~」とねだり始めた。
どこかに出かけた際は、お土産として比較的容易におねだりが成功することを分かっているからだ。
結局、主人がポケットマネーで買っていた。↑お尻のドテッとしたフォルムが可愛い。
発掘調査
お土産品ブースの片隅に告知されていた、第21次 野尻湖発掘!2016年3月19日土曜日~28日月曜日まで。もうすぐだ!
2年に一度の発掘調査は、一般参加者を募って行われる。
(ポスターの「キルサイト」というのは「狩り場」という意味らしい)
詳細⇒野尻湖発掘調査団事務局
博物館で楽しんだ後、湖畔にある発掘地も行きたかったけれど、小雨が降ってきたので断念した。
ナウマンゾウ博物館は、今後の長期的構想として、旧野尻湖小学校跡地への新博物館建設が挙げられている。
(野尻湖フォーラム#57より)
色々と難しい問題もあるかもしれないけど、頑張ってほしい!また来ます!
みちの駅しなの
博物館からインター方面へ戻り、車で5分ほどで次の目的地、みちの駅しなの・ふるさと天望館。
昨シーズン、赤倉温泉でのスキーの帰りに立ち寄ったら、お蕎麦とソフトクリームが美味しくて、また来たい!と思ったので、リピートです。
それまでは、たいてい小布施ハイウェイオアシスに寄っていたのだけど、毎年恒例で飽きてきたので新しい自分達のオアシスを探していたのです。
みちの駅しなの、オアシスになりつつある!
霧下そば
秋そばの実る8月下旬~10月中旬頃、昼夜の寒暖差が大きくなり、朝霧が発生しやすい山裾の高原地帯(霧下地帯)で栽培されるそば。
そばは冷涼な気候を好む一方霜に弱いが、霜の発生しやすい自然条件を霧が緩和し、良質なそばができるとされる。
長野の戸隠、新潟の妙高のものなどが名高い。
(コトバンクより引用)
信濃町は戸隠と妙高の間に位置している。
みちの駅しなのでは、館内のそば打ち工房で毎日手打ちされている霧下そばをいただける。
そば粉もつなぎの小麦粉(ゆめちから)も、全て信濃町産。
とっても贅沢な地産地消だなぁ。
色白で可憐なおそば。
おそばの味もすっごく上品で、軽い。つるっとお腹に入っちゃう。
表面はざらっとしていてつゆがよく絡む。
ここのレストランのつゆは、醤油辛くなくて、関西人にも美味しく感じる。
(関西のつゆは関東より色も辛みも薄いので)
小鉢と煮りんご付き、730円。
長女は「そばなのに太いのがある~」と嬉しそうにつまんで食べている。
手打ちそば、普段食べないから新鮮なんだろうね…(笑)
今回は、水切りがスキッと出来ていなかったというか、水分が多くて少しだけ残念だった。
パートのおばちゃんに完璧を求めるのは無粋よね。
価格にも反映されていることだし。
文句があるなら、職人のいるお店に行ったらよいのだ。
蕎麦自体の味が美味しいから、気にならない。
価格は730円のまま。
上で書いた「水切り」は、スキッと出来ていて、美味しかったー!
作る人の技術によるところが大きいね。
今回は男性でした。地産地消のお土産もたくさんあって、お土産はココでまとめ買い。
クレジットカードも使えます。
お茶などサービス面
このレストランで出されるお茶は、「善光寺えんめい茶」なんだよね!
どくだみやよもぎが入ったブレンド茶だから、子どもは嫌がるかと思いきや、美味しいと言って飲む。
お客さんは薄くて美味しくない緑茶でも文句言わないのに、良いお茶を出してくれるなんて、おもてなしの精神すごい。
(お土産売り場で売ってるよ系なんだけど、がっつりとお茶サーバーに入ってます)
レストランで飲食をする人には、パクリとつまめる季節のお漬物がふるまわれる。
この日は、黒豆とコリンキーの粕漬け。前回は、野沢菜だった。
コリンキーは、かぼちゃの一種らしい。
でも、歯触りは硬めのたくあん(笑)ポリポリ言うよ。
このね、手作り感が、たまらなく良い。
近所のおばちゃんが作った味っていうか…。美味しい。
お蕎麦が茹で上がるまで、ポリポリ食べてのんびり待つ。
普段の生活では感じられないゆったりとした時間を感じられて幸せだ。
ソフトクリーム
粉っぽくなくてミルキー。
重たくない濃厚さで、ペロリと食べられる。美味しい。
すぐ近くの黒姫高原牧場の生乳を使用し、館内併設の牛乳工場でできた牛乳も使用。310円。
レストランや駐車場から、妙高山や黒姫山、飯縄山など雪を抱いた峰々が見えるのだけど、前回同様、天気は雨。
外で写真を撮ったりも出来ず、残念。
併設のお土産売り場で、信州ワインやストレート100%のりんごジュースなどを買って、帰路についた。
立ち寄った施設
●野尻湖ナウマンゾウ博物館
長野県上水内郡信濃町野尻287−5
9時~17時まで
大人:500円
小学生・中学生:300円
●道の駅しなの天望館
長野県上水内郡信濃町大字柏原1260番地4
9時~18時(ラストオーダー17時)
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