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犯罪者はどこに目をつけているか

読んだ本 入園入学準備

通学路の安全を考えるなら「犯罪者はどこに目をつけているか」を知って対策を講じよう

更新日:

長女がもうすぐ入学!
今まで必要が無かったので、まだ外を一人で歩かせたことがありません。

気になるのは、登下校時の安全。
交通事故と犯罪に巻き込まれないことを願うばかりです。

今回は、路上の連れ去り、傷害、性犯罪について考えてみたいと思い、この本を読みました。

書かれている内容は大きく分けて、身体の守り家の守りに分かれます。

当記事では、この本で勉強になったことを「子どもの登下校」に当てはめ、備忘録にしたいと思います。
「なるほど!」「良かった!」と思った方は、是非本書をお手に取って読んでみてくださいね!

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(投稿日:2016年3月1日)

起こるべくして起こった犯罪?

私は20歳前に、ひったくり路上抱きつきに遭いましたが、両方とも、犯行地とその時の私の様子が、この本で書かれていたものに完璧に一致します。
読み終わった時は、戦慄しました。

この本の内容は、元犯罪者や犯罪者への調査資料、インタビュー、手記などから犯罪者の思考や行動パターンを読み解き、それに沿って被害者となり得る一般市民がどのように対策をすればよいかが丁寧に綴られています。

犯罪行動の空間距離

半径500mの学区空間(徘徊段階)
徘徊

半径200mの街区空間(探索段階)
犯罪者の見極め
「いい獲物がある」
「見咎められない」


半径20mの近隣空間(実行決定段階)
犯罪者の見極め
「やりやすい」

半径0mの個体空間実行段階)【予防策を張るにはすでに遅い】
「いい獲物を早く手に入れる」
「追いかけられない、捕まらないで逃げ切る」

半径20m以内にいたら警戒すべき人物像

上記、犯罪行動の空間距離にて、「半径20m」の距離がひとつのポイントとなる。
実行を決定するため犯罪者は「やりやすい」獲物を見極めようと近づく。

そこで、怪しい人・危ない人の見分け方のまとめ。

怪しい人は「コンタクトを取ろうとする」

怪しい人は特に「お前を自分のものにしたい」という、強いメッセージを込めて一方的に相手に発信してくる。
被害者が気づいているかどうかは別として、犯罪行動を起こす前のほぼ全員が、眼差しなどによる無言のメッセージを飛ばす。
これに被害者がつい微笑んだり、軽く挨拶してしまったり、あるいはプイと横を向いたりしても、何らかの会話が成立したと考える。
見ず知らずの人(子ども)に会話を求める人には何かの下心がある可能性が高いと見なくてはならない。(中略)
少しでも「変だ」と感じたら、こうした会話は無視するか、キッパリ断る必要がある。
そうしないと相手は必ず自分のいいように解釈し、行動してくる。

犯罪者はどこに目をつけているか (新潮新書)第一章より

すみません、【子ども】の部分は、私が書き込みました。
読んでいて違和感はないと思うのですがどうでしょうか?

知らない大人が子どもに話かけるというのは、何か別の意味があるのだと思う。
実際、私の実体験では、99%は悪意のないおばあさん・おばさん・おじさん。「子どもが小さくて可愛いから話したい」のような理由で、その場合は、世間話で済んでいますし、気にする必要はないですね。
むしろ、私なんかは気軽に対応して話しています。普段話さない世代の人と話せて面白いし。子どもはみかんや飴ちゃんをもらったりします(笑)

危ないのが、「可愛いから話したい」に、性的な意味合いが含まれてくる場合です。
残り1%の中高年男性に、話し方や内容が一方的だったり、執拗で怖くて不快な気分になる時があります。
(衝動が性的なのかは分からない。常識的なコミュニケーションが取れないだけなのかもしれない)

春から1年生の長女には、「道教えて」や「手伝って」系の声かけをされたら、即、「他の大人に言って!」と言い放ち、逃げるよう指導しています。
普通、困ったら【子ども】に訊くことじゃないし。大人に訊くだろ。

『「変だ」と思うまで普通に対応』していては、逃げにくくなると思うのです。
子どもにだって、困った人を助けたいという優しさと正義感があるし、話せば話すだけ変に情が湧くと思うから。
また、相手が巧妙な場合、その場に滞在すればするほど、逃げられないように会話や立ち位置を操縦されそう。

本当に困っていて、訊けるのが子どもしかいない場合もあるかもしれない。
その人には大変申し訳ないけれど、子どもに訊いて変質者対応されても怒らないでいただきたい…。
他の大人が通るまで待って解決してほしい。

危ない人は「迫ってくる」

●異常に近づく、急に早足となる
●顔つきが急に変わる、目が一点に凝固して来る、脅迫的に何かを求める、人の話や行動を強く遮る、周囲に視線を絶え間なく投げかける
●体を掴む、大声を出す、車に無理矢理乗せようとする、仲間を呼び寄せようとする
●何らかの凶器、あるいは凶器になりうる物を持っていて、それを取り出す、拳を握りしめている

逃げる、叫ぶ、駆け込む、手足や持ち物を武器にして抵抗する

対策

●危ない環境には近づかないこと
●周囲に注意を払うこと
●身の丈に合った自衛力を身につけておくこと
●人間を観察すること(次の見出しに続く↓)

人間観察<不審者のタイプ>

警察官が見る7つの像

①(フードやマスクで)顔を隠そうとする
②中年で、時にその時間や季節に似合わない服を着ている
③オドオド、ウロチョロ、キョロキョロ、コソコソ、ソワソワし、人がいないか周りを見て気にしている
④何かしらふらついている
⑤じろじろ見ながら、ずっとついてくる
⑥目つきが悪く、場合によっては物(バット、刃物、ナイフなど)を持ち、同じ時間に同じ場所にいる
⑦普通の人。危ない人との見分けはつかない

⑦だともう、お手上げ…。

犯罪者の「やる気」について

犯罪者の「やる気」は20m手前から始まる

獲物との距離が近づくにつれて徐々に高まり、5、6m手前でピークを迎える。

なぜ5、6mか?

「獲物が逃げようとした時に追いかける方向の調整が利きやすい」
「一瞬でテンションを極限にもって行くより余裕を持って緊張を維持できる」

自分の前後20mに「危ない人」がいないか気を配る!

犯罪者の「やる気」がなくなるのも20m

被害者が逃走した場合、その距離により犯罪者のやる気が下がる。

やる気バロメーター

●8、9m…「無理かな」
●16m…「駄目かな」
●20m…「駄目だ」

⇒被害に遭遇した場合は、ともかく20mを全力で走り抜ける!

距離を取ることに失敗したら?

口を塞がれると生命の危機に直結する重大な事態。
顔や体にまとわりつく剥き出しの腕や手に噛みつく。
噛みついたら、相手が悲鳴を上げるまで、抵抗や脅されても離さない。
機会をうかがい、大声を上げて逃げる。
(2009年東京、幼稚園児が噛みつきで助かっている)

犯罪の「やりやすさ」を理解する

「やりやすさ」とは

「やりやすさ」の三本柱

接近性
逃走性
直観

対策

①獲物に近づきにくく、
②犯行地から逃げにくく、
③獲物や犯行地について犯罪者に「こいつ(ここ)はまずいぞ」と思わせること。

「やりにくくする」八つの基本手法は長くなるので割愛します。続きは本書で。

犯行地は「やりやすさ」のモデル

2011年に起きた少女連続刺傷事件を例に挙げ、犯行地の俯瞰図や写真を交えて「やりやすさ」について解説している。

分かること

【近づきやすく、逃げやすい】場所が狙われる

「近づきやすい」には、被害者が回避行動を取れない、逃げることができない、という状況も含まれる。
「逃げやすい」には、通行人の目がない、という状況が含まれる。

狙われやすい六つのタイプ

襲うだけの価値がある者

襲うだけの魅力がある、襲うこと自体が自分や周囲を納得させる

無防備である者

何の警戒もしていない、他のことに注意をそがれている、その環境が危険だと知らない

体力がない者

●小柄で体力が劣る、小児や女性、高齢者、肉体的・精神的ハンディキャップがある
●大人でも男性性を感じさせない、抵抗力が弱い

心理的強度が弱い者

●ウロウロ、キョロキョロ、チョロチョロ、オドオドしている
大人びた格好、カッコつけたがる、可愛い
服装がだらしない、服や靴、帽子をダラリと身につけている
●きっぱりとしていない、身体に締りがなくダラダラしている
●すぐ相手につきあってしまう、嫌なことをイヤとキッパリ言えない
●なぜ?どうして?と言えない、すぐに黙り込んでしまう
●危ない場所に自ら立ち入る

孤立している者

一人だけでいる
一人だけになる
●大勢の中にいても疎外され孤立している

この5項目を、我が子に当てはめてみて、どうですか?

年長児が、他人に「イヤ」とキッパリ言ったり「なぜ?どうして?」と言うのは、ハードルが高い気がします。
友達とのおしゃべりに夢中になり、不審者が飛ばしている視線などのメタ言語に気がつかないかもしれない。
帰宅時、一緒に帰っていた友達と別れて一人になった時に孤立するのもどうしようもない。
身体の小さな子どもは大人に抵抗する体力はない。

子どもは「狙われやすい条件」を多数備えていることを、しっかり心に刻み付けて自衛策を考えないといけません。

襲われやすいタイプの最後の項目は以下のとおり。

襲いやすい環境下にいる者

●灯りのない、あるいは遠くに灯りが見える夜道(やりやすい)
●「ぽつん」と灯りのある夜道(やりやすい)

犯罪者は被害者を襲う前に、顔や姿を確認している。「ぽつん」とついた灯りはそれらを確認する際に使われる。
また、性犯罪は完全な暗闇では行えないので。

●樹木が覆い被さるように繁茂している道路や広場(やりやすい)
●大小の道路が幾つも交差している道(逃げやすい)
●裏道(近づきやすく、逃げやすい)
●直線でその前後が曲線、あるいは交差点の道路(やりやすい、逃げやすい)

この項目は、その環境を出来る限り避けるように気をつけることができますね。

注釈があります。
人気のない裏通りは犯罪者が選びやすい場所なので、「いつもは人通りがあるから」「たった1分」「まさか自分が」とは思わないこと。
人目が途切れたたった1分間でも犯罪者は行動を起こす。

今出来る自衛策は?

「魅力ある獲物」にならない

●登下校時は、犯罪者にとって魅力のある服装や注意散漫にならないように
●怪しい人、危ない人が前後20mにいないかどうか常に気をつける

「見咎められない」⇒「見咎める」

犯罪者はそのほとんどが環境と獲物について下見をしている。
大人が通学路を歩いた時は、すれ違う人に挨拶もしくは会釈、ジロジロ注目して「住民が見張っている」アピール。
(「家の守り」の章では、泥棒が「見られる」ことを嫌がる点が説明されている)

「やりやすい」環境を避ける

「近づきやすい」「逃げやすい」と思われる道路、公園などで、子どもが行きそうな場所は注意する。親子で話し合う。

(登場する文献/清水奈穂「発達段階に沿った安全基礎体力形成プログラム」)

本書の後半は、「家の守り」について。

犯罪者の下見の仕方、手口や驚くべき身体能力などに触れ、犯罪者の嫌がる家・町・都市・コミュニティーについて勉強できる。
我が家の守りの弱点を知りたい人は是非。
本書の内容を、自治会で回覧して犯罪防止策の情報を共有し、隣近所のネットワークを強固にしてみてはいかがでしょう。
(我が家は借家なのでピンときませんが、家を持ったら実行したい内容ばかりでした)

最後に

特に、親元を離れて通学路を一人で歩くことになる1年生の親御さんは心配が多いと思います。

我が家も色々あってキッズ携帯を持たせたら、とても良かったです。

皆さんのお子さんも犯罪に巻き込まれませんように…!
むーち(@mu_chiblog)でした。

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